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神足町人妖譚〜迷イ子ノ章〜
――神無き地にて、人妖跋扈す――方相氏という鬼を従える退魔師の名門逢坂家の次期当主《逢坂千世》(苗字固定/名前変更可能)は箱入りゆえ、退魔の現場を知らないことを悩み、そんな自分が家を継ぐことに迷いを感じていた。ある日、千世は兄弟子《御幸耀》から悩みを解決するにはうってつけの場所だと《神足町》へと誘われる。《神足町》――毎夜、怪異が起きる此岸と彼岸の間(あわい)。人と妖が流れ着く、廃墟の町。千世と千世に仕える方相氏《翠》は神足町へと向かう。そこで出逢ったのは真意の見えない笑みを浮かべて町を闊歩する青年《向島天遊》と何かに怯えたようにいつも俯いている妖《ハクア》。それぞれの渇望を胸に生きる有象無象の人妖たち。町で起きる怪異に戸惑いながらも千世は自らの迷いと向き合う。奇しき《町》で少女が紡ぐ、人と妖の迷いの物語。