一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう
少女は数歩すすんで――また、悲鳴と共に潰れる。死ぬ。さっきから、その繰り返しだった。見知らぬ部屋で目覚めた鏡夜は、自分の体が動かなくなっている事に気が付いた。助けを呼ぶが返事はなく、何もできないまま長い年月が過ぎた時、『人間』と名乗る少女が現れる。鏡夜は彼女に頼んで外まで運んでもらうが、そこで見たものは荒れ果てた世界だった。呆然とする鏡夜の前で、『人間』は言う。「この地球上に、私……と、貴方以外の人間はいません」その他の動植物もすべて滅びました、と。『人間』の言葉を受け入れる事ができない鏡夜は、ある使命のために歩む彼女に、引き続き運んでもらう事にした。そうして鏡夜と『人間』の果てしない旅が始まる。
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