結婚主義国家

罪状、独身。判決――死刑。18歳になっても結婚できなかった者は、死刑になる。そんな国に生まれた、様々な男女を描く短編連作集。◆◇収録作品◇◆【独身監獄】昴は18になっても結婚する事ができず、処刑が決まった。そうして連れて来られた監獄で、「適当な誰かと結婚するぐらいならば死ぬ」という信念を掲げ、自ら監獄に入った少女・桔梗と出会う。生きて監獄から出るために、昴は桔梗に協力を求める。【単独結婚】雅文は1人の時間が好きだった。他人と過ごすのはわずらわしい。結婚なんてしたくはない。しかし、この国ではそれが許されない。どうすれば独身生活をおくる事ができるのか。悩んでいると、余命宣告をされている少女・沙羅と出会う。雅文は自らが思い描く独身生活のために、彼女を利用する事に決めた。【脅迫恋愛】主人公・聖也はモテた。浮気性で、何股もかけていた。しかし結婚式の1ヶ月前に連続でフられた。このままでは誰とも結婚できず、処刑されてしまう。絶望する彼の傍に残ったのは、椿という少女だけだった。椿に愛想をつかされないために、聖也は全力で機嫌を取ろうと決意する。【年齢制限】主人公・信治には、雛菊という恋人がいる。しかしこの国では、18歳の信治と14歳の雛菊は結婚が許されていない。このままでは、信治は結婚できずに処刑されてしまう。結婚式を明日にひかえて、彼はとある決断をする。【恋人死亡】主人公・健一郎は恋人を亡くし、結婚を諦めた。生き延びるためだけの結婚などしたくない。このまま処刑されよう。そう望む健一郎に対して、死んだ恋人の姉である茜は「生きてほしい」と言い続ける。【儀式失敗】主人公・直樹には、すみれという婚約者がいる。しかし結婚式まで少しとなったある日、試しにおこなった結婚の儀式を失敗してしまった。すみれとは結婚できないかもしれない。自分は処刑されるのかもしれない。焦った直樹は、ある行動に出る。【婚前監禁】主人公・明斗は、ある日、幼馴染みの小百合に監禁された。このまま結婚式の日になってしまったら、小百合と結婚するか、結婚せず死ぬかの二択しかない。彼は小百合以外の誰かと結婚するために、脱出を望む。【変人縁談】明は焦っていた。もうすぐ結婚式だというのに、誰とも付き合った事がない。そうして藁にもすがる思いでお見合いをした彼は、狐面をつけた少女・自称ガーベラと出会う。

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一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう

少女は数歩すすんで――また、悲鳴と共に潰れる。死ぬ。さっきから、その繰り返しだった。見知らぬ部屋で目覚めた鏡夜は、自分の体が動かなくなっている事に気が付いた。助けを呼ぶが返事はなく、何もできないまま長い年月が過ぎた時、『人間』と名乗る少女が現れる。鏡夜は彼女に頼んで外まで運んでもらうが、そこで見たものは荒れ果てた世界だった。呆然とする鏡夜の前で、『人間』は言う。「この地球上に、私……と、貴方以外の人間はいません」その他の動植物もすべて滅びました、と。『人間』の言葉を受け入れる事ができない鏡夜は、ある使命のために歩む彼女に、引き続き運んでもらう事にした。そうして鏡夜と『人間』の果てしない旅が始まる。

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